マイコプラズマ肺炎の感染対策を!
皆さん、最近「マイコプラズマ肺炎」という名前を耳にしませんか?
特に今年は、新型コロナの流行も落ち着いてきてマスクの着用率が減ったことなどもあり、例年よりも疾患者が多いことが報告されています。
(https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/mycoplasma/mycoplasma より引用。)
こちらは東京都内のデータですが、今年の感染率はここ数年よりもかなり多いことがわかるかと思います。
これは、8年前の2016年に大流行した時と同水準。
近年、コロナ対策で厳重な感染症対策をしていたことから、一般的な呼吸器感染症への免疫が低下しているのも原因の一つだと考えられています。
皆さんには早めの適切な対策をしていただくために、この記事で詳しくご紹介していきます。
〜マイコプラズマ肺炎って?〜
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という非常に小さな細菌によって引き起こされます。
例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。
:主な症状
発熱や全身の倦怠感、頭痛、咳などの症状がみられます。
風邪との症状が似ているため見過ごされがちですが、マイコプラズマ肺炎は熱が下がった後も3~4週間は咳の症状が続くのが特徴です。
多くの人は気管支炎で済み軽い症状が続きますが、夜間に強くなり睡眠を妨げることもある上に、一部の人は肺炎となったり、重症化したりすることもあります。
咳の症状がひどい場合は早めに病院を受診しましょう。
:感染経路
感染は主に飛沫感染(咳やくしゃみ)や接触感染を介して広がります。
特に家族内や学校、職場など人が集まる場所では、密接な接触により感染が拡大しやすいです。
(https://news.ntv.co.jp/category/society/acbe083f1cfc4eccafb0abe0970eee0c より引用。)
感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
そのため、気付かぬうちに感染が拡大するリスクも非常に高く、「歩く肺炎」とも言われるほど。
しっかり適切な対策をすることが必要です。
:治療方法
マイコプラズマには細胞壁がないため、一般的な抗生物質は効きません。
代わりに、マクロライド系などの抗生物質が使用されます。これらは処方薬なので、医師の診断と処方が必須です。
処方された薬は医師の指示通りに最後まで飲み切るようにしましょう。
さらにウイルス性でもないことから、市販薬では発熱や咳の症状の緩和にしかならず、細菌自体には効果がありません。
マイコプラズマ肺炎が疑われるときはしっかり病院に行って医師に相談しましょう。
また、ご自宅でのケアも重要になってきます。
・水分補給
・加湿
良質な睡眠と食事はもちろんのこと、この2つも意識しましょう。
乾燥についての記事に加湿の重要性も書いているので、ぜひご覧ください!
加湿器の使用のほかにも、部屋に濡れタオルを掛けるというのも効果的。
体の中まで潤いを保つようにするのがポイントです。
:予防と対策
手洗い・うがい・規則正しい生活
はもちろんですが、やはり学校や職場など人が多くいる場所ではマスクをするのが効果的です。
潜伏期間が長めだからこそ、気付かぬうちに感染が拡大していることも。
自分は大丈夫、と思わず、しっかり予防しましょう。
また、もし家族などが感染してしまった場合は、家庭内でのタオルの共用を避けるようにしましょう。
最後に
マイコプラズマ肺炎は、適切な治療とケアを行えば回復する病気ですが、放置すると重症化することもあります。
特に咳が長引く場合や、呼吸が苦しい場合は早めに医師に相談するようにしましょう。
また、当薬局では処方薬だけでなく、症状を和らげるための市販薬や、予防のためのマスクなども取り揃えています。
気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
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